6年ほど前から
緩和ケアに携わるようになりました。
緩和ケアとは
がんと診断されてから
治療と並行して行うことのできる
痛みのケアです。
医療の世界では
薬で痛みを和らげることができますが
私は
薬と並行して
あるいは薬を使わずに
体を触ること(タッチングケア)
お話をすること(カウンセリング)
で、痛みのサポートをしています。
癌のように
死を連想させるような病気の場合
スピリチュアルペイン
といって
様々な恐怖や不安からくる痛みが
体にも心にも現れてきます。
実は痛みの多くは
このような心理的なものから
来るとも言われているのです。
病気に苦痛が伴うと、
寝ても起きても病気のことしか
考えられなくなってしまい、
病気と闘うことにばかりに
意識が向いてしまい、
本来の生きる目的を
忘れてしまいがちです。
人生は病気と闘うためにあるのではありません。
あなた=病気 になったわけでもありません。
精神面が安定すると
人は視野を広く持ち
正しい判断ができます。
そして自己治癒力が向上し
さまざまな治療に体力が対応できたり
病気を克服することができたり
病気を受け入れ共存することができたりします。
病院での治療は
もちろんとても大切です。
でも、
治療に専念するばかりに
後回しにしがちなこと、
きっとそっちのほうが
人生にとっては大切かもしれません。